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【Ｌ王国・キラ王国】 ※ 照×♀Ｌ ♀月×♀Ｌ 照→♀月 （♂竜崎？×♀月） 古代か中世っぽい感じのパラレル （エロ有り） かなり月ちゃんが悲惨かもしれないです。 ※ と、いう状況を踏まえた上でのパラレル（日記調小ネタ風）です。 ■４ いよいよ、兄Ｌの命が怪しいということになりました。 この所政務はずっとＬちゃんが代わってやっていました。諸所の行事にもＬちゃんが出席するようになりました。Ｌちゃんの統治の腕は確かなものでした。少しばかり奇妙な癖がある以外を除けば理想の女王さまです。しかし、民は不安がっていました。女王で本当に大丈夫なのかと囁かれる中で、Ｌの婚儀の話が広がりました。相手は勿論最近やり手の魅上伯爵（？）です。民は喜びました。照さんの所領は少しばかり罰則が厳しいものの、国境間際の国なら仕方ないと思えましたし、豊かであることは誰もが知っていることです。それがＬ皇女と結婚するのならば、この国は安心です。 そうして、熱烈な歓迎の中、婚儀の日を迎えることになりました。 婚儀の当日に顔をあわせた照さんは、やっぱり止めておくべきだったかな、とＬちゃんを見て思いました。そこにいたのは、月ちゃんとは真反対の女性でした。 質素というにも微妙なドレスに身を包み、椅子の上で膝を抱えて「どうも」という女性というものが信じられませんでした。しかもＬちゃん２５歳という淑女です。そんな女性の、ましてや王族の者とは思えぬ仕草に眩暈すら感じました。 照さんが入り口で固まっていると、Ｌちゃんはどうぞ、と席を示します。 渋々とそこに腰かけると、本題ですが、とＬちゃんが口を開きます。 貴族の所作は重要と思っているものの苦手でもあった照さんは閉口しながらも、目の前の女性をどう褒めたらいいのか、分かりませんでしたから、ほっと息をつきます。 「貴方は今日から私の夫になります。貴方には好きな女性がいると聞きました。しかるべき貴族の娘だということらしいので、時期が来れば側室にして構いません。けれども、治世はおろそかにしないでいただきたい。これが最終的に私が確認する事項です。それで構いませんでしたね？」 「ああ…」 「では、これから式に移りたいと思います。また後で」 そう言ってＬちゃんはさっさとワタリを連れてその場を去ります。 緊張やら、何やらしていた照さんは、その奔放ぶりに舌を巻きながらも、これでよかったのだ、と強く自分に言い聞かせました。Ｌちゃんを愛せなくとも、これならば国民に効率的に福利を与えることが出来ます。もしかしたらＬちゃんと閨を共にせずとも構わないかもしれません。 そうして、緊張の為にからからに乾いた喉を潤すために、目の前に置かれた紅茶を口に含んで、照さんはぶっと噴出しました。 「毒水か！？」と思ったものの、それはＬちゃんが好意でいれてくれた砂糖まみれの紅茶でした。（笑） そうして無事に婚儀を終えた二人が凱旋を終えると夫婦の寝室に入りましたが、特になにもすることもなく幾日もが経ちました。 夫婦になったものの、そのライフスタイルはまったく違うものでした。 全くというか、Ｌちゃんは休むことをしません。道理で大きな隈が出来るはずだ、と照は思いながら自分に与えられた雑事をこなしました。 そうして季節が移り変わると、月ちゃんを王都に呼びました。 まだ結婚して１年も経ってない婿が側室を呼ぶわけにはいきませんでしたから、ひっそりと逢瀬は続きました。Ｌちゃんは特に何も言わずバリバリ仕事をしていました。 そして一年経った頃、兄Ｌが亡くなりました。Ｌちゃんは泣きませんでした。悲しそうな顔すら見せずに、それは気丈にというよりも、感情がないというように照さんの目には映りました。 やはり、Ｌちゃんを愛することは一生なさそうです。照さんの心は一直線に月ちゃんに向かっていきました。 その頃からでしょうか。照さんは自分が出す政策をことごとくＬに却下されていくことに不満を覚え始めてきました。 民に福利を与える。その為に月ちゃんを公然と幸せにする権利を放棄してまでＬちゃんの旦那さんになったのに、その案の全てをＬちゃんに止められては意味がありません。 照さんは月ちゃんにはそんな素振りを見せないように気をつけていましたが、月ちゃんはすぐにそれに気付いてくれました。やはりＬちゃんとは大違いです。 そして、照のことを慰め、城に閉じこもりっぱなしのＬちゃんには分からないんだよ、と言います。皇女だからふらふらと外にでることができないから仕方ないんだけど･･･とＬちゃんを貶すこともせずに憂いた顔をされると、自分こそがなんとかしなければならないと俄然とやる気が出ます。 そうして照さんは頑張ってＬに自分の案を訴えるのですが、Ｌちゃんは「無理です」の一言で片付けてしまいます。王宮はＬちゃんの庭で、照さんは今まで現状を把握するのに精一杯でしたから、何も言いませんでしたが、その日は苛立ち紛れに「何故だ」と言いました。 するとＬちゃんはくるりと椅子を回転させると「そんな事をすればすぐに国は滅びます」と口を開きました。 「重過ぎる罰は恐怖しか産みません。地方ではあの程度の規制であれば大目に見ますが、国全体でそこまでの罰則は加えられません。もう少し大きな目で国を見てあげてください」 照さんはその言葉に怒りを覚えました。もう少し大きな目で見なければならないのはＬちゃんの方だと思いました。王宮でぬくぬくと育ってきたからそんな事が言えるのだと思いまいた。Ｌちゃんが欠陥人間だからそんな事を言うのだと。 それから、照さんは目に見えて二人きりの時にはＬちゃんを無視するようになりました。 こうなったら、独自に人脈を掴んで自分の権力を強めるしかありません。善政を敷けば必ず人心はこちらにつくはずです。Ｌちゃんとの間に子供が生まれなくとも、構いません。照さんには側室となる月ちゃんがいます。その月ちゃんの聡明さと美貌があればＬちゃんの権力が失墜するのはあっという間です。 そうして月ちゃんに会えない時には少しずつ照さんが暴走するようになりました。あまりの事にＬちゃんは照さんと話あいをしようと思いましたが、照さんは応じません。 そうして、Ｌちゃんは最終手段として閨を共にするように命令を出しました。 国の為に忙しいという言葉にも、世継ぎを作るためなら赴かないわけにはいかないからです。 「どういうつもりだ？」 と怒りを押し殺して言う照さんに、Ｌちゃんは飄々とそういう事です、と告げる。 「私には好きな女性がいるといったはずだが？」 「ですがそれは私と世継ぎを作らなくてもいいということではありません。…それに、忙しい貴方でも、そうしている間は話が出来るでしょう？一石二鳥ではありませんか」 というＬちゃんに照さんは反抗することが出来ません。もう少し権力を手に入れて、月ちゃんに赤子が出来れば断れるのかもしれませんが、今のところどんなに励んでも月ちゃんに子供が授かる気配がありませんでした。 ならば、これも努めだからと、渋々照さんはベッドにあがりました。 無造作に服の上から胸を掴むと、思ったよりもグラマラスな、柔らかいおっぱいに、照さんはびっくりして手を離してしまいます。 照さんは月ちゃんの体しかしりません。月ちゃんのおっぱいはもっと若々しい張りのあるおっぱいでした。対してＬちゃんのおっぱいはマシュマロのようにふよふよとして壊れ物のような感触です。 Ｌちゃんが「どうしましたか？」と聞いてきます。それに「いや」と答えると、「もう少し優しく触ってください、痛いです」とＬちゃんがいいました。それはこんなにふよふよしていればさもありなん、と照さんは服ごしにＬちゃんの胸を揉みました。 しばらくすると、じかに触ってください、とＬちゃんが言うので、服を脱がしました。 そこには、陶器のような美しい体が隠れていました。思わずその質感を確かめるために撫でるとＬちゃんは敏感に反応します。 それにちょっとドキドキしながらも、素晴らしい恋人を裏切るわけにはいきません。これは努めなのだからと心に言い聞かせてＬちゃんを抱きます。 恋人を裏切るわけにはいきませんが、照さんは元々几帳面な人間です。痛い思いをさせるのも本意ではないし、経験は月ちゃんとしかありません。月ちゃんにするように奉仕していると、Ｌちゃんは途中で止めに入りました。それから照がＬちゃんにしたように奉仕し返してきて、照さんはびっくりしました。それまで考えもつかないことだったからです。月ちゃんは照さんの女神です。その女神の手足を汚すわけにはいきません。その体に触れることが出来るだけで恐れ多いことです。月ちゃんに何かをしてもらうことなど考えたことなどありませんでした。 動揺する照さんにＬちゃんは「一回は一回です」と言い。気持ちよくして貰ったからには気持ちよくしてあげるのが筋というものです、と言われればそんな気もしてくるから不思議です。 Ｌちゃんにご奉仕してもらうのはとても気持ちがいいものでした。そして抱き合うのも、とても気持ちのよいものでした。 女神と抱き合うような興奮はありませんでしたが、その分綿密に進められる情事は引けをとりませんでした。 二人は全く正反対でした。 普段貞淑に振舞っている月ちゃんは閨ではむしろ女王様然となります。照さんの熱烈ぶりがそうさせているのかもしれませんが、月ちゃんは寝所で乱れることがありません。勿論声もあげますし、気持ち良さそうにするのですが、必ず理性がついてきていました。 反対にＬちゃんは普段は鋼のように固く笑うことすら滅多にありませんでしたが、閨ではまるで壊れ物のようになります。照の与える快楽に素直に従って涙さえ流して乱れてみせました。ぎゅっと抱きつかれると、護ってあげなくてはならない気にさせます。 そうして、照さんは揺れ始めました。 王宮で権力を築いていこうとする目論見が砂のように崩れていくのにも拍車をかけました。 照さんと月ちゃんが提唱する新世界に賛成しようとする人物はそうそう増えません。 月ちゃんの魅力によって、心から心酔するものもいましたが、だからと言ってＬちゃんの権力が衰えるような事はありません。それに焦りを感じたのか、月ちゃんがイライラと照さんを怒鳴りつけることさえ出てきました。月ちゃんはその後殊勝に謝ってみせましたが、照さんは迷いました。 月ちゃんは最初Ｌちゃんと夜を共にすることに悲しそうな顔をして「仕方ないよね」と言っていましたが、最近Ｌちゃんと共にいる時間が増えると笑った顔の下に苛立ちが隠せないようでした。 確かにそれはそうです。女神のように愛し、永遠の愛を誓いあった男の関心が離れていくのです。許せるはずがありません。 しかし、Ｌちゃんは照が月ちゃんを優先したとしても何も言いません。むしろ照さんが忙しそうにしていると、さり気なく月ちゃんと会う時間を作ってくれたりします。 前提が大きく違うとはいえ、これは一体どういうことなのだろう、と照さんは思いました。 しかも二人が結婚して２年が過ぎようとしたある日、Ｌちゃんに「そろそろ月くんを王宮にあげてもいいでしょう」と言われたので照さんは率直に聞いてみました。するとＬちゃんは何を今更、というような目で照さんを見遣りました。 「好きな人がいるなら仕方ないじゃないですか」 とＬちゃんはいうわけですが、それはＬちゃんに感情がないから、というわけには今はもう思えません。 Ｌちゃんを抱くたびに、そこにいるのは機械のような無情な施政者ではなく、最愛の兄を亡くし、当然の顔をして全ての国土を背負っているただの女性にしか思えなくなってきたのです。 そこで「私のことをどう思っているのか」と訪ねると、きょとんとした後、少しばかり考えてから「どういう意味でしょうか」と逆に問われて照さんはちょっとつまります。 「王としてなら、行過ぎなければ有能だと思います。夫としてなら、よくやってくれていると思います。一人の男としてなら、どうしようもなく融通が利かないところも含めて私は貴方が好きですよ」 つづく。 NOVEL [0]back |