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※色々と壊れているのが赦せない方は、ご覧になられないほうが宜しいと思われます。 ※キラ事件があったのに、皆生きてます。 Bonjour mademoiselle。 キラとＬの愛欲の日々の犠牲となった三代目Ｌこと通称ニアことネイト・リバーです。 え？『こと』が多い？そんなの知ったこっちゃありません。 えらく不機嫌ですね、何があったんですか、って？ そうですか、そんなに知りたいのなら止めません。 とくとお聞きなさい！私を憂鬱のどん底に陥れた、先ほどのやりとりを…！！ 【ネイト・リバー氏の憂鬱２】 「ニア」 はあ。 「…あのう、ニア」 はあああ…。 「…すみません、聞こえていますか？ニアにホットラインが繋がっていますが…」 はあああああ…。 聞こえているに決まっているじゃないですか。これは聞こえている上で無視をしているんですよ。そんな事も分からないんですか、ジェバンニは。気の回らない男ですね。 回線が繋がっているといってもどうせＬからでしょう？ここ一月のろけ話しか聞かされてません。私もう限界です。 私が三代目に就任したのは、Ｌたっての要請だったから、というのもありますが、対人関係不良の私がてっとり早くいい感じの職につこうと思ったらＬを継ぐのが最適だったからで、 決してＬのノロケ話を聞くために三代目になったわけじゃないんですよ。 キラがいなくなって、犯罪がまた増加しています。Ｌの跡を継いだ私に対応させる暇さえ持たせない前Ｌってどうなんですか。気がついたら勝手に指示を出して解決しちゃっている前Ｌってどうなんですか。それってまったく前Ｌじゃないですよ！！！思いっきり現役ですよ！！！！ いくらネットワークを構築しなおしても、ハッキング・クラッキングし放題じゃないですか！！逮捕しますよ！！逮捕！！！（いえまあ、クラックはしてないですが…、勝手に情報書き換えるのやめてくださいよ…） ”めきょ” 思わず手遊びしていた玩具をぶっ壊してしまいました。そんな私の目の前にリドナーが新しい玩具を差し出してくれます。リドナーはジェバンニより有能ですね。 「ニア。今回アクセスしてきたのはキラ…夜神月です。はいどうぞ」 玩具を受け取った私に、有無を言わせぬタイミングでにっこりとリドナーがインカムを私の頭にセットします。…あまり優秀過ぎるのもどうかと思いました。 「…はい、ニアです」 「ああ、初めましてニア？夜神月だけどちょっと君に報告したいことがあって…」 もう諦めて少し投げやりな気分で応答すると、キラの涼やかな声が聞こえてきます。それに「…はぁ」と答えてから私は小さく溜息を吐きました。 『相談』ではなく、『報告』ですか。まあ、キラが私に相談なんて有り得ないですから、分かっていた事ではあるんですが。 一体なんなんでしょうか。嫌な予感がします。相手は思い込みの強い暴走癖でもって世界を震撼させたキラです。きっととても下らない、はた迷惑な報告じゃないでしょうか…。 「ははっ、下らなくなんかないよ。これは僕やＬみたいな肩身が狭い思いをしている者達へのちょっとしたプレゼントでもあるんだから」 ちょっとお嬢さん聞きましたか。今キラとＬが肩身が狭いとか言いやがりましたよ！！どんな神経してるんですか、この人！流石キラです！！（てゆーか、人の心内を読まないでください…） 「でね、ちょっと来月にでも竜崎と結婚しようと思って」 ………は？ 「今日はそのご報告」 …………………はあ？ 「それでちょっと日本の法律を変えようと思って、火口がキラだった頃の伝手を使って政府の方にお願いしておいたんだ。 今の所、キラは火口の特殊能力だったってことになってるから、その火口が死ぬ前に『男同士の結婚を日本でも許可しろ、さもなくば、上の方から消えていってもらうことにしてある』って仕掛けておいたってことにしたから、多分明日にでも総理大臣から連絡あると思うんだ」 …………………はああああ？？？何言ってんですか、このキラ！！！ それにそれ、お願いじゃなくて、脅しですよ！！！性質が悪いです！！！！ 「僕達も引退してもう一般人だろ？紙面上だけのことだけどやっぱり何か形があってもいいなって思って」 …………………全く一般人の感覚じゃないですよ、それ……。 「そんなワケで、別に実害があるわけじゃないし、適当に口車あわせておいてね？」 …………………ちょ、ちょっと待ちなさい！それＬも了解済みなんですか？！流石に色惚けてしまったＬといえども、それくらいの理性はあると思うんですが！！！ 「あ、因みにＬには内緒ね。今は失神させるほどしてぐっすり眠ってるから安心して」 …………………何を安心しろというんですか…………。ああ、一つも聞きたくないノロケ話で私を困らせるＬの方が遥かにマシです…。Ｌが恋しくなってきました…。 「全部を竜崎に秘密にするのって、かなり骨が折れるんだよね。サプライズで驚かしてやりたいから、僕一人で結婚式の準備もしなきゃいけないし、総理大臣を丸め込むのは君に任せたよ」 …………………ええ！？そんなの任せられても困るんですけど…！！！！！！ 「あ、ワイミーズの数人にも招待状出しておいたから、心配しないで。勿論君にも送っておいたから、楽しみにしてて」 …………………そんな事心配しませんし、ちっとも楽しみじゃないんですど！！！！！！ 「それじゃあね～」 チン♪ 軽快なベルの音と一緒に、一方的な通信が切れました…。 リダイアルしても、繋がりゃしません…。 「…ニア、夜神月から結婚式の招待状が送られてきました…出席の欄しかありません…」 「…ニア、ワイミーズハウスの各方面から連絡が殺到していて、…特にメロが怒り狂ってるんですがどうしましょうか…」 …………ああ、一体私が何をしたっていうんですか。 私は今日も憂鬱です…。 バカップルな月Ｌ（Ｌ出てませんけど）第二段です（笑） ニアの心の声に、月くんは実に的確に話してくれてます（笑） 2007.10.23 NOVEL [0]back |