「キャンドルも、食材も買いましたから、もう帰りましょうか」
 華やかな街通りはそのまま艶やかさを失わず、更に活気付いて幸せを吹き込む。
「あー、これもう買い過ぎだろ!?」
「…零れます…」
「Σ零すなよ!ニア!」
 男三人が両手いっぱいに買い物袋に入った商品を抱え込むのは一種異様な風景だ。
 せっかくだから、ツリーと一緒に他のものも送ってしまえば良かったのだけれど、それはせず全部を自らの手で運ぼうとするものだから、それはサンタの非では無いと思うくらいの荷物になった。お陰で前もちっとも見えやしない。
 器用な癖に不器用なニアが低く呟いて、メロは立ち止まって何を落としたか検分する。
「しかもオレのチョコじゃねーか!」
「そうですか、メロのチョコなら何の問題もありませんね。帰りましょう」
「Σテメーの玩具を落とすぞ、コラ!」
「いいじゃ無いですか、メロの場合同じものが沢山あるんですから。因みに私のお菓子はどれも1つしか購入していないので落とさないで下さい」
「あーあーあー!お前らのそういう所大っ嫌い」
 Lの言葉にメロはそれでも荷物を落とさないように気を配りながら毒づく。それをからかうようにニアとLがメロに掛け合わせてくるからたまったものではない。
「私はこんなに愛してるのに…。そう思いませんか?L」
「その通りです」
「うるせえ!耳が腐る」
「ところで、ニア。私の事は愛してくれていないのですか?」
「そうだ、ニア。お前の歪んだ総てはLに向けてろ」
「…失礼ですね、メロ。勿論Lも愛していますよ」
「私もです、ニア」
 些細な口喧嘩にLが茶々を入れて、ニアと笑いあう。
「それでメロは私のことは愛してくれていないんですか?」
「うるせーって言ってんだろ、ニア」
「私の事も愛してはくれないんですか?メロ?」
「あー、もー!何で二人がかりで共謀してんだよ!」
「寂しいですね、ニア」
「ええ、L。非常に悲しいです。由々しき事態ですよ」
「どっかにオレの味方はいねーのか!」
「おや、私はメロの味方ですよ、ねえ、ニア?」
「そうです。私もメロの味方ですよ、多分」
「それが味方じゃねーって言ってんだ!てゆーか、テメー、ニア!多分がついてるじゃねーかよ!そんなにオレで遊ぶのが楽しいか!!」
 先ほどからこんなのばっかりで、メロは大声で吐き出す。やけくそで言った言葉にニアとLは鏡のように同じ速さで互いの顔を見合わせた。
「「それは勿論」」
 ハモって耳まで届いて、メロは本当に荷物を投げ出そうかと思った。



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・あとがき・
こんばんわ〜水野です!
楽しそうな3人というのがとても大好です。特にメロはニアとLに共謀されながらからかわれるといいと思います★
因みにマットは明らかにメロの味方をしてくれていると嬉しいかも!なのに、マットは天然で、メロに怒られているといいと更に嬉しいです(笑)
私は(Lが一番ですが)メロが大好きです!(念のため)
とにかく、Lが幸せそうなら、万事OKです!!
ちなみに、私はLを朗らかに笑わせてあげることが出来るのはメロ(つかワイミーズハウスの仲間達)だけだと思っています。
月くんは、なんかちょっと違うんですよね、笑顔の種類が。



再アップ2007.05.10


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