■【裁きの剣】■
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※性描写を含みます。 今まで考えた事が無いのが不思議なくらい、月は自分の思いつき満足した。 【裁きの剣】 「…ぁっ、ぁーッ!」 古い書庫には用を成さない、石を削って作りあげられた立派な机の上にLをうつ伏せに寝かし、月は突き出された腰に自身の体を叩きつける。 初めてLとした時にはこんなにスムーズにいかなかったな…などと思いながらも、未だに強い締め付けを失わない彼の中に熱いものを吐きだし、ビクビクと痙攣を繰り返しながらくたりと机に身を預けるLに月はそのまま覆い被さった。 「随分慣れたよね」 「…それは、こんな風にバカみたいに毎日抱き合ってれば、誰でも慣れますよ」 「そうかもね」 自分の腕の中で深く息をして隆起を繰り返す体を抱きしめながら、首筋にかかる黒髪を退けて唇を落とす。 「…それより重いです。早く退いて下さいよ」 「…お前ね、そのヤり終わった後は『ハイ、サヨナラ』みたいなの止めない?ムードもへったくれも無いよ」 大概Lの行動はそんな感じで、恋人同士の甘い関係…なんていうものを一切感じさせない。 夜寝る間際にする時はまだマシだが、こんな風に急激に醒められると、男の性が元々そうなので楽とはいえ、なかなかどうして切ない。 そんなつれないLを非難した所、彼からは怒ったような返事が返って来て目を丸くする。 「そりゃ月くんはいいでしょうよ。考えも無しに私の中でスッキリすればそれで終わりなんですから。…私を女性のように思ってもらったら困ります。後始末しないとお腹を下します」 「……なるほど」 (それでいつもいなくなるのか…) なんだか嫌な感じの光景が一瞬脳裏を掠めたが、その前の後始末とやらに興味を覚えて、「どうやって?」と訪ねる。 「…言うんですか?」 「うん、教えて」 素直に問うと、Lがハァと息を吐いた。 「月くんが中にしなきゃいい話なんですよ」 「…と、いう事は」 「ご想像通り、かきだします」 「指で?」 「…まぁ」 説明を受けて少し考える。思った事を思った通り言ったら蹴りを食らうだろうか。 「それって自慰みたいだよね」 「……」 思いきって言ってみたらLが押し黙り、月はクスクスと笑ってしまった。 「…ですから、早く退いて下さい。気持ち悪いんです」 「嘘。本当は気持ちいい癖に…」 「…っ!」 想像に刺激されて硬度を取り戻したモノで奥を突くと、Lが息を詰めてビクリと反応した。 「いつも2度目の方が反応いーよ?」 「…冗談…」 石造りの机に爪を立てるLの、腰を逃がさないように抱き寄せたままでぐるりと回す。 卑猥な音と共にLの甘い悲鳴が耳についた。 「体は正直だよね。凄く濡れてて絡みつくよ、Lのナカ」 「ら…月く…」 「…L」 とびっきりの甘い声で低くLの耳に彼の名前を囁く。 それにあっさり陥落したLを見て、もしかしたら僕等は案外快楽に弱い性質なのかもしれないと思った。 (仮面を剥いだ後に残るのがー…) 無性にLの顔が見たくなって一度引き抜きLの体をひっくり返した。 「…月くんー…」 目元が赤い。 濡れた黒曜の瞳が月の視神経の中に侵入して来て、また、息を詰める。 「Lー…」 強烈なカンフル剤を注入されたように心臓が熱い。 がむしゃらに唇を合わせ、とろりと僕の欲を吐き出したそこへ再び自身をねじ込もうとした時だった。 人気の無い廊下を過ぎ去る筈の足音が、こともあろうに月達がいる前で止まり、その挙げ句に軽いノックの音を響かせた。 To be continiued …あとがき… 月くんはえろたんと年がら年中いちゃいちゃしていればいいと思います!(笑) data up 2007.07.20 ≪back SerialNovel new≫ TOP |