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■■ Unattainable flower ■■
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天国と付き合うようになってから、俺は毎日不安な日々を過ごしている。 告白したのは俺からだったけど、天国も好きだって言ってくれたし、 二人っきりの時は結構ラヴラヴしてたりもする。 だけど・・・不安なんだ。 俺に天国はもったいないんじゃないか。 俺は天国に似合わないのではないか。 一緒にいればいるほど考えてしまって、不安になる・・・。 こんなこと考えるのは天国に対して不誠実だってことも、わかってるんだけどな。 「あっ、やっと見つけた〜!」 後ろをふりむけば、息を切らしながら笑う天国がいた。 ちなみにここは屋上で、時間的に6限が始まろうとしているところだ。 既にみんな教室に入り、授業の用意をしているはずだ。 「今日にも部室にもいねぇしさー。たっつんに聞いてみたら 屋上にでもいるんじゃないですか?って言わんて来てみたらマジでいたし!」 オマエたっつんに行動読まれすぎー。 言いながら天国はフェンスによっかかってる俺のところまで歩いてきた。 「そんで?コゲ犬さんはまぁた何を悩んでるんですかね?」 正直、びっくりした。 感情が顔に現れない俺は、いつも仏頂面で。 それでも微妙な表情の変化はあるのだが、それがわかるのは今までに辰だけだったから。 (俺なりに)驚いた顔で天国の方を見ると、天国は笑って言った。 「わかるさ。オマエの事なら、なんでも。」 「・・・天国・・・。」 「だから悩み事があるなら言えよ。俺でよけりゃ相談にのるから!」 言って天国はポンッと俺の肩を叩いた。 ・・・話してしまっていいのだろうか。俺の悩みの種はオマエなんだと。 自分で勝手に悩んで、勝手に暗くなってるだけなのに。 言ってしまうことで、天国を傷つけてしまうのではないか? 「ヘタレ犬め。」 ビクッと体が震えた。 「何考えてんだか知らねぇけど、大丈夫だから。な?」 「・・・・。」 「だから、話せよ。」 「・・・でも・・・。」 「・・・恋人なのに、話しも聞かして貰えない俺の身にもなってみろ。」 「!!」 確かに、天国の言うとおりだった。 恋人が悩んでいるというのに、何もできないというのは、本当にツライことだから。 ・・・もう、言うしかないんだな。 例え、打ち明けて天国を傷つけたとしても。 「・・・不安、なんだ。」 「何が?」 「本当に俺が、オマエと一緒にいていいのかどうか。」 「・・・は?」 隣の天国から怪訝な声が聞こえたが、もう自分で止めることはできなかった。 「オマエは、綺麗だから。俺が、傍に居ていいのか不安になる。 天国は俺の手の届かない、高嶺の花なんじゃないのかって。 俺に天国はもったいないんじゃないかって。 俺は天国に似合わないんじゃないかって。」 いつの頃からか、オマエの笑顔を眩しく感じて目を細める自分がいた。 いつも誰かが周りにいる天国と違って、俺は友達も少ないし。 天国は明るくて、人懐こくて。俺は暗くて、人見知りが激しくて。 あまりにも正反対な二人だから・・・。 「・・・。」 「俺、本当に天国と付き合ってていいんかなって・・・」 「バカ。」 天国が、突然話していた俺の言葉を遮った。 驚いて隣を見ると、何時の間にか仁王立ちして俺の方をキッと睨んでた。 逆光で、あまりよく顔が見えない。 「なぁ、前に、オマエは俺が向日葵だって言ってくれたこと、覚えてる?」 「あ・・・あぁ。」 いつだったか、今みたいに屋上で天国と二人で外を眺めていた時。 俺はふと、天国が向日葵みたいだと言ったことがあった。 すると天国は、「俺が向日葵ならオマエは太陽だ」と言ってくれた。 不覚にも俺は泣いてしまい、あの後少し恥ずかしい思いをしたことを覚えている。 「あれ、実は内心かなり嬉しかったんだぜ。 んで、オマエを太陽だと思ったのも本当。髪はキラキラだし、目がオレンジ色だし。」 そのまま、天国は話し続け、俺は黙って聞いていた。 何故か、天国の話しが犯してはならない聖域のように思えたからだ。 「なぁ、冥。俺は、向日葵なんだよな?」 「じゃぁ、ホラ、そこら辺見てみろよ。」 ふぃっと天国が指差したところには花壇があって、何本もの向日葵が咲いていた。 俺が見たことを確認すると、「次あっち」と、また別のところを指差す。それの繰り返し。 そして天国の指差したところには必ず、向日葵が咲いていた。 隣を見ると、先程まで逆光で見えなかった天国の顔がよく見えた。 「わかるか?俺の言いたいことが。」 「向日葵は、そこら中で一生懸命咲いてるんだよ。」 「高嶺の花なんて花屋でしか買えねーような花と一緒にするな。」 「もったいないって、なんだソレ。」 「言っただろ?俺が向日葵なら、オマエは太陽なんだって。」 「向日葵は、いつでも太陽だけを見てるんだって。」 「向日葵の俺は、太陽のオマエをいつでも見てるから。」 「向日葵と太陽は、いつでも二つでワンセットなんだぜ?」 「だから自身を持て。もったいなくないから。似合わなくないから。」 「・・・俺は、オマエを愛してるんだから。」 先程とは違う意味で、何も言えなくなってしまった。 どうして天国はいとも簡単に俺の悩みを解決してしまうんだろう。 まるで最初から悩みなんてなかったみたいに、俺の心は晴れ晴れとしていた。 天国は相変わらず、向日葵のような笑顔で笑っていた。 空を見上げれば、太陽があって。 地上を見れば、向日葵が咲き誇って。 そして俺の隣には、いつでもオマエがいるんだな。 「・・・俺も愛してる。」 ++++++++++++++++++ サバ。(GSの須藤さん風に)冬夜・クリスティーヌです。(誰) 何気に難産でした。その割にヘボっちょろいのが涙を誘いますナ。 しかしそんなこんなでできました!犬×ひまわり猿です!! なんかもう、意味わかりません。っつーか犬単純過ぎ。 これではたっつんも猿も苦労するだろうに・・・ぷぷぷ。 こんなんでよろしかったら水野サマ、、貰ってやって下さいませ! 相互ありがとうございました★ †有難う御座いました† きゃー! ありありありあり有難うございます〜〜〜!!! 猿ヒマワリ小説!イエッツ!!! 天国が何気にちょっと男らしくて、それを上回る感じで すっごく可愛かったです!!! っていうか後書きまでかっぱらって来て良かったモノか…(いやはや) 謝って置きます、ごめんなさいι(ぺこり) っていうかこちらから捧げさせてくださいと言ったのに、 私が先に…。 戴いている、 本当に有難うございます、すみません!! 一生懸命かかさせていただきます!! それにしても冬夜様の小説ラブ!! |