どうしてそんなに強い目をしているのかが、分からない。


第三話・エクソシスト


「ここが、俺の部屋だ」
 言って、彼は私を彼の部屋へと招き入れた。
 手近な椅子を指で示されて、私は一番有り得ない場所に入って来たことに少しばかり戸惑いを覚えながらも、ゆっくり座ることにした。
 冷え切った床の感触はごわごわに凍えた足には何も伝えない。
「ところで、入って来ても良かったのか?」
 金色の髪を僅かに揺らしながら彼が暖炉に火をつけながら聞いて来るのに、私は『今更何を』と苦笑した。
「とりあえずは、灰にはならないようですよ。それよりアナタこそいいのですか?私などを教会に連れてきてしまって」
 彼が引き入れたのは笑える事に、私を追っている第一人者とも言える教会。
 彼自身、教会の関係者だろうとは思っていたが、まさか教会に引き込まれるとは。
「あ―。まあ良いっちゃ言えないけどな。バレなきゃ平気だろ。俺は一人部屋だしな」
 言ってから、『バレ…ない…よな…?』と一人でぶつぶつ呟いている姿が妙に笑いを誘う。
 それを表に出そうとも思わずに済む、無表情に別段感謝するわけでもなく、私は口を開いた。
「けれど、教会の気が穢れるのでは?」
 何が目的で私を匿おうとするのかは知らないが、ただ久し振りな人とのまともな会話が面白くて、ついと聞く。
「それこそ今更だな。穢れると分かっていて通すわけが無いだろ。一発でLにばれちまうじゃねーか。」
「L?」
「本来なら最高のエクソシストさ」
「…エクソシストですか。」
「平素は異常に甘いもの好きなこの教会の神父。」
「…あなたは?」
「俺?俺は見習いエクソシスト。それからこの教会を受け継ぐ神父候補ってとこだな」
「…アナタが?」
「何だよ。文句あるのか?」
 ジロっと睨みつけられて、私は簡潔に「いえ」とだけまず答える。
「…ただ、そのような身の上で、私などを匿って、見つかったら未来が断たれるのではないかと思いまして」
「『白い悪魔』のお前をか?」
 にっと口の端が吊り上る。
「その割には血生臭い匂いはしねーんだよな。…っとまずはお前の質問の答えか。まぁ、総督府に見つかりゃそうかもしれねーけど。それはまずねーだろ」
「大層な自信ですね」
「まあな。…さて、これくらいで一先ずお喋りは終わりだ。手当てするから服を脱げ」
 言って彼が薬箱を取り出す。
 それを視界の端で捉えながら私はかじかんだ手でシャツのボタンをもたもたと外していった。
「白の悪魔だなんだって大層な名前がついてるて言っても、唯のとろくせー人間じゃねーか」
 やっとボタンを外して服を脱いだ私に、彼は呆れながらそう言った。


Next second stage


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…懺悔…

腰いてー。水野です。
変な体勢で打っていたため、腰が痛い。
相変わらずメロニアのようです。そして、まだエクソシストとしての能力など、あまり設定がはっきりしてません。どうしよう。
因みに一般的なエクソシストとは随分違った感じになると思います。

水野やおき 2005.11.14

日記での連載形式をとっておりましたが、移しました。
2006.06.08




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