「あー!!くそっ!不便だな!オイ!」
メロは道の真ん中でそう叫んだ。


【悪魔の条件】


「どこから探すかな」などと呟いて、エルのマンションを出たのが3時間前。
うろうろ、うろうろ、と街の中を彷徨い歩いたとて、疲労するだけで何の益にもなりゃしない。
空から見下ろす分には簡単でも、迷路のような街を自分の足で(しかも宛も無く)探し歩くのは、一段と困難…と言う次元の話では無いように思えた。
「何時になったら力は戻るんだ?!」
何しろ禁忌の大法の挙げ句に、大王にしか使え無い代物。前例が少な過ぎる。
直ぐに力が戻るなら、多少さぼっても構わないだろうが、そうで無いのなら、休む暇なんて皆無だと思っていい。
この足が砕けようが、歩いて探すより、手段は無いー…が。
「ん?」
…と、閑静な住宅地に迷い込んだメロの目にでっかい箱が目に入った。
「確か車…とか言う乗り物だな、あれは」
先程から何度か、目の前に箱のような早い乗り物が、メロとすれ違った。
アレを奪って乗ろうかとも思ったが、アレは早く走ってる挙げ句に、止まっている時はドアが開かない。
蹴り壊して開けるには堅すぎるように思えたのだが…。
「なんだ、乗れるんじゃん」
今回の大きい箱型の乗り物は、人が乗ったり降りたりしている。
メロはこれで少しは楽になったぞ、と意気揚々と箱型のそれ…バスに乗り込んだ。




Next second stage


…………………………
…ひとこと。…
世間知らずなメロも書いていて楽しいです(笑)
…どうでもいいけど、本能のままに書き連ねたら…進まねぇ…。
2006.02.02水野やおき
update2006.07.01




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