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■■ 密葬風景は見ないふり ■■
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2007.02.15 【like a stray cat】晩和さまのフリー小説を頂ましたvV 僕は葬式という物に出た事がほとんどなかった。 道を歩き通夜の帰りであろう喪服を纏った人の行列を見ていた。 最近多発している通り魔の被害にあった家だ。 ニュースでみた。人数からして裁く程でもないかと放っておいたのだがそろそろ削除対象にすべきかとぼんやり思案していた。 その横を通り抜けようとしていた時だった。 「あ」 知り合いの顔がいた。 「線香」 『ん?』 「線香の一つあげるのに付き合ってもよかったかもしれない。 彼女の父親には会った事もある。少し付き合いもあったんだ」 『一本じゃたりないだろう月には』 死神の声に「それもそうだね」とつまらなく返事。 線香を何本重ねても足りない、足りない、足りない。 匂いを全身に染み込ませたとしても足りない足りない。 もう、足りない数まできてしまってる。 その足で捜査本部に行き、厳重なチェックをした後で部屋に入った。 皆、捜査等で出払っていたのだろう。 其処にいたのは一人のみだった。 「竜崎」 名前を呼べば彼は見ていた資料から目を離して 「どうかしましたか?月くん?」 言葉と同時に僕に顔を向けた。 「・・・いや・・・」 手を伸ばしてその頬に触れてみた。 竜崎は手に視線を変えた後に僕の顔を見る。 「・・・なんですか?」 後から考えると、触れたいと思ったのは誰でもよかったのかもしれない。 酷く体温の低い人肌は、気温が高くなりつつあるこの季節には気持ちのいいものだったからか。 嫌な寒気は収まる。 「さぁ、なんだろうね」 顔を撫でながらその手を頚動脈へ。 細い首筋を優しく包み込んだ。 どくどく。 その下で、ああ、血が流れているんだなぁ 其れがわかった。 「竜崎は、人の死を目の当たりにした事があるかい?」 聞いた直ぐ後に愚問だと気付いたが、彼は顔色一つ変えずに「ええ、職業柄、多く」そう言い放った。 「・・・・自分で人を殺した事は?」 「ありません。という事にします」 彼の目からは本心は分からない。 でも、恐らくあるんじゃないだろうか。 そんな確信があった。 僕は親指の力を少し入れて、もう片方の手は竜河が逃げられないようにと腰にゆっくりと回した。 「さっき思ったんだけど、キラが此処まで異常な大量殺人を続ける事が出来るのはキラが直接手を下しているわけじゃないからだ。 その特殊な方法はきっと相手を見ながらじゃなくても殺せる」 「ええ、国、場所関係なしに犯罪者が死んでいる事から確実です」 「そう、だから希薄なんだと思う。罪の意識が。曖昧なんだよ」 「直接殺して初めてその重みが分かるものですから」 僕はその血の流れが外部に洩れる事を考えて酷く安堵している自分に苦笑した。 これではまるで僕は血に餓える猟奇的な殺人犯だ。 違う。ちゃんと理性はある。 「では直接、殺してみますか?キラ」 竜崎が にやぁー・・・と不気味に頬を吊り上げた。 心臓が飛び跳ねた。 ぞっとする、先程まで落ち着いていた呼吸と心音が再び早鐘を打ち出したのが分かった。 「僕はキラじゃないよ。それに、僕に殺されたらお前は僕がキラだと証明できないよ」 苦笑して誤魔化そうとするのだが竜河がその笑みのまま口を開く。 「月くんが私を殺そうとしたところを助けを呼びます。そこで夜神くんが逮捕。 全てに終止符が打たれそれで終わりです」 ああ、成程。 呆気ない最後だな。其れは。 「じゃあ・・・助けを呼べない状況だった場合はどうするんだい?」 僕は笑いながら、自分の中の焦りと、心中を見透かされているような焦りを誤魔化す為に、そのまま竜崎の肩を地面に突き飛ばした。 竜崎は地面に倒れる前に手を突き、まるで獣のように四つん這いになり打撃の衝撃を免れる。 そのまま足を踏みつけ、彼が苦痛に呻く前に鳩尾に膝をいれ床に転がした。 そのままズボンのジッパーを下ろす 「ら・・ぃ」 抗議の言葉を紡ぐ前に口を口で防ぐ。 「・・・・・っんぐっ」 口内を犯す。 呼吸を非常に無様にとった。 こいつ、ひょっとして慣れていない? いくらなんでもそんな事はないだろう、 などと考えながら片手は彼の下半身を弄り、間から手を入れてその一物に触れ、強く掴んだ。 「ぐっ」 ビクリと盛大にあがる肩を体重で抑え付けそのまま舌を絡ませぐちゃりと淫音を立てさせる。 息の合間に手を動かし律動した動きで性器を上下に扱く。 ビクビクとそれに合わせて動く体。 やっぱり竜崎だって只の人間じゃないかと嘲笑いが出る。 所々息を吸わせてやりつつ手の動きを強めていく。 喘ぎ声は口の中で吐かれているいる為呻きにしかならず。 先端が濡れてきたのを確認したので根元から傘になっている部分にまでぐりぐりと力を入れて揉むように掴みあげていく。 next>> |