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【ポニーテール】 「ニアっ！」 今日は球技大会で、学校の中は皆そこはかとない熱気に包まれている。 私が顔をあげると、得意げなメロがバレーボールを小脇に挟んでニッと笑っていた。 「勝ったんですか？」 「あったりまえじゃん！僕がいるんだ。助っ人ももう終わったし、後はバレーの決勝戦だけ」 運動神経抜群なメロはサッカーや、バスケ、卓球などと色々な所に活躍して本命のバレーの準決勝を勝ち抜いた所。 どこからやってくるのは、圧倒的な活動力にニアは眩しいものを感じる。 因みに私は卓球を選択した。あれは個人戦なので、皆にそれほど迷惑をかける事は無い。 「ちゃんと応援してただろうな？」 言ってメロは接戦な戦いをしているBコートを眺める。 運動をするのに邪魔な肩にかかりそうな髪の毛は、ぐっと頭上に結わえられていた。 その金の尻尾がくるん、と揺れる。 「それは…勿論」 私の返事にメロは「ぅん～？」と半眼でずいっと顔を近づけて来た。 一般的には『可愛い』と表現する顔ではないと思う。それでもとても、可愛くて、魅力的。 ドキリと私の心臓を数少なく動揺させる、彼。 少し赤くなった私に、メロは悪戯そうににやりと笑った。 「なーに赤くなってんだよ。このムッツリ」 それにやはり負けず嫌いな私はカチンと来る。 目が据わる。 「…さぁて、決勝もあるし、ストレッチでも…」 不穏な空気を察知したのかメロがさっと体を離す。さっさとニアから離れて人ごみに紛れようとするメロの肩を素早く掴んだ。 「付き合ってさしあげますよ」 どうせムッツリ呼ばわりされるならば、そうした方がいいっていうものだ。 「んっ…っは、ニアの、バカっ！！」 体育館の用具倉庫入れ。 少しかび臭い匂いに、性の匂いが混じる。 ポタポタと先走りを落して、それでも憎まれ口を叩くメロの項に、私は背後から舌を這わせる。 「ぅ…あ、もう、間に合わなかったら、お前のせい、だかんなっ」 「おや、間に合うつもりですか？」 軽く生え際にキスを落すと、メロの体がびくりと震える。同時に私を熱く包むそこもきゅっと窄まる。 ニアはその快感を声に出さないようにしながら、ゆっくりと声を押し出す。 メロのバカヤロゥ、という声が小さく響いた。 続いて、早くしろ、と催促が来る。 強がった言葉ばかり吐くけれど、体は素直。表情は素直。 見られていないと思っているからだろう。少し角度を変えればちらりと窺える横顔は、今にも蕩けそうなくらいに熟れている。目尻に光るそれは、痛みではなく、快感の印。 それから、私を愛しているという、その合図。 でなければ彼は抱かせてなんてくれないだろう。 人一倍負けず嫌いな彼が。 「っ、動けって言ってンのに…っ！！」 そう思うと私の熱は更に上がって、メロに気付かれるくらいに容量を増す。 非難の混じったメロの声に、私は苦笑して、スミマセンと苦く笑う。 「愛してますよ、メロ…」 「うるせぇっ…、こんな所で、言う言葉、じゃねえ、だろっ…！」 「そうですね。でも、愛してます。どこでも。貴方を」 「…ッ。…分かった、から」 早く。 「分かりました。」 ゆっくりと律動を開始する。メロの唇から甘い吐息が漏れた。 体育館の壁をガリッとメロの爪が掻く。 「ア、ぁ…っ…あ、ニアっ…ニア…っ…ニア―――っ」 泣いてすがりつくように、メロの額が壁擦りつけられる。 膝ががくがくと震えて、立つのも辛そうなメロの項に視線が吸い寄せられた。 金の髪が誘うように揺れる。 多分これも私がこんな場所でこんな事に及んだ原因の一つ。 「今、楽にします」 言ってから、深く。 崩れ落ちるようにずるりと態勢を崩したメロの体を支えながら、彼の白いうなじに赤い痕を残す。それから、ゴムに指をかけてするりと抜き去った。 ぱらっと月の糸が広がった。 「ゴム。返せよ」 後始末を終えて、メロが立ちあがると、手のひらを私に向けて差し出すので、笑う。 「結わうと痕跡が見えますけど、いりますか？」 終わり。 ………………………… …あとがき… SSじゃねえええええ！！！！（心の底から激しいツッコミ） いつものことだけど、はっきり言おう。 SSとはショートストーリーだ。こんなのSSといわないよぅ！！ しかも、エロりまで入ってしまって。。。 つくづくショート向きじゃないなあと思いました。私。 でも載せる。途中から違う所に繋がっていても、載せる。 ノベルにあげるの面倒臭いし（今日は）日記にする。 でも程なく裏なので…うん。 ブラウザバックでお戻り下さい。 因みに背後から立ったままですよ。（知るか！ 2005.07.27 ≪new[3] NOVEL back≫ [0]TOP。 |