七転八倒堂

「キラのプロファイル、以前にして貰ったのを覚えていますか？」

【キラの生まれた理由（月＆Ｌ）】

「ああ、覚えているけど、何？」
　手首に違和感がある。
　僕は手錠の外れた手首を軽く撫ぜながらチラリとＬに視線を向けた。
　コイツの一挙一動には気を配らなければ、ならない。
　ノートに関して、ばれるような事を一言も漏らしてはいないとは思ったが、顔には出さずに一気に鮮明になった記憶を巻き戻して検証する。
「月くんのプロファイルは、私がしたものとそう変わりませんでした。強いていうのならば、『純粋』という箇所が違い、違和感を覚えたんです」
「それで？」
「ノートを手にして確かに『純粋』と思いました。こんなもので人を殺せる。そしてこれには試してみたくなる魅力があります。普通の人間なら嫌いな人間を書いてしまうでしょう。少し理性の働く人間ならば、チラリと死んでもいい人間を頭に浮かべる。こういうものは信じていないと思っていても、妙に気になるものですし…」
「だから？」
「別に犯罪者の名前を書いたことが純粋だと言ってるわけではないんですよ。ノートが本物だ、と思った瞬間、その重圧に負けてしまったことが、純粋だと思ったのです」
「へえ」

「白は強力だからこそ汚れに弱い」

　なるほど？と僕は呟く。まったく大した名推理だよ。

　ちっとも当たってなんかいやしない。

ＥＮＤ

……………………………
キラの人間としての負けを突きつけるＬたんと、
それを絶対に認めない月の話。
月は私怨でノートを使ったことはないというけれど、ペンパーとかＬを殺したのは私怨じゃないのかな…とか。ニアにバカにされただけで『殺してやる！』ですよ？思いっきり私怨じゃん…。とか。（個人的に思ってしまったわけで…）
それだけ自分の身が危なかったと言っても、月がもしも彼本人が本来持つ純粋さを持ち続けていたのなら、自分が捕まっても、死んでも、警察の人間を殺すはずがないと思うわけですよ。だから、きっと長年をかけて少しづつ染まってしまった、ノートを持って、テイラーを殺して黒く染まってしまった。（犯罪者殺しまでは、戻れなくなってしまった、という感じのみなのですが。なんとなく灰色みたいな、イメージです。）
拍手のお礼がこんなので申し訳ありません（いえ、私に拍手して下さる方なら笑ってゆるしてくださるかと…！…とか！）…orz
2007.04.25

▼追加後書き。
以上2007.06.20までメルフォのお礼文でした～。
大概いつもはアップしないのですが、なんとなく気が向いたので。（えらくアバウト）
読んでくださって、有難うございました★

≪new[3] NOVEL back≫

[0]TOP。